テスト勉強を始める前に伝えておきたい大切なこと
ある女子生徒からこんな相談をうけました。
「わたし、テスト勉強を始めると、その一つのことに時間をかけてしまって、
結局勉強する教科が偏ってしまったり、テスト範囲をやりきれなくなってしまうんです。
効率よくテスト勉強するにはどうしたらよいですか?」
ありますよね。
わたしも、ボクも、うちの子も同じ悩みを持っているのではないでしょうか。
かく言う私もそのタイプの学生でしたので分かります。
この相談に塾長の私がどうアドバイスしたのか。
できる限り簡潔にまとめてご紹介しますね。
テスト期間に入る前までが実は一番大事
定期テストが始まる2・3週間前にテスト範囲表が配られると思います。そこからテスト当日までをテスト期間として、その期間にテストに向けての勉強をテスト勉強とします。
いかに効率よくテスト勉強をするかは、実はテスト期間に入る前までがとても大切です。
たった2・3週間のテスト期間で、5教科、期末などでは9教科のテスト範囲をすべてやることは、いくらいつもより長い時間勉強できるからといって無理です。
学校の授業をしっかり受けることはもちろん、できれば授業を受けたその日のうちにその日の授業の範囲のワーク(問題集)をやっておきましょう。遅くともその週末までにはワークに取り組んでください。
テスト期間になってワークをやり始めるなんてことになったら、ワークを終わらせる(こなす)だけでテスト期間は終わってしまいますよ。そもそも終わらせられるかも微妙です。結局提出のために答えを写すなんてことになったら、無意味な作業に時間だけ費やしただけで、テストは・・・
こんな結末にならないように、テスト期間に”テスト勉強”ができるように、日ごろからコツコツワークを進めておきましょう!
計画を立てる
無計画にテスト勉強をしてしまうのが失敗をする大きな原因です。
「さて今日は何をしようかな。まずは英語かな。ん~とりあえず教科書の重要な文をノートに書き写そうかな。いや単語が先かな。あれワークって提出あったっけ?まあいいやノートノートと…。」
(書き書き、書き書き、書き書き、・・・・・結構あるな・・・書き書き書き書き・・・・・・・・)
「ふぅ~やっと終わった。もう2時間たったのか。結構勉強したな。今日はおしまい。」
はい、やっちゃいました。これでは本当に
おしまい…
計画を立てるときのポイントは5つ。
① 計画に時間をかけない
② テスト当日から逆算する
③ 科目だけでなく、いつ何をどれだけやるか決める
④ 暗記系は短時間でよいので毎日チェックタイムを組み込む
⑤ 科目ごとにこれだけは”必ずやること”を決めておく
①は当然ですね。たまにきっちり何時何分から何分までときっちり計画表に定規で線を引いて2週間分を作成に1時間以上もかける人いますよね。何なら計画だけで初日が終わるなんてのも。計画立てて満足してしまったり。計画通り実行できればまだ良いですが、そういう人に限って少しでも計画通りいかないとほっぽりだしちゃう。
計画段階ではざっくりいつ何をするかを決めておけば十分です。細かな時間は当日決めれば大丈夫です。
②③が計画の肝です。やらなければいけないことと自分がやるべきこと。それに自分がどれくらい時間が必要か。優先順位を考えながら配分していきます。
④の暗記系は憶える作業は極力しない。それより確認チェックを何度でもやり、同時に憶えていくのです。2時間暗記作業をするなら、10分のチェックを12日に分けて行ったほうが記憶できます。短時間ならば隙間時間も活用できます。
そして最後、どんなに考えた計画でもその通りに行くなんてことはほとんどありません。先ほどの優先順位にもつながりますが、⑤の”必ずやること”を決めておけば、計画を修正するとき、特に計画をオーバーしたりずれ込んだ時に、取捨選択の決断が素早くブレずにできます。
宣言する
これは偏りなく効率よくテスト勉強をすることとは直接関係はないですが、上の計画を実行する上ではかなり効果的なのでぜひやってみてほしいことです。
お母さんやお父さん家族の人に、「今から〇〇時まで~の勉強するから。」と宣言するのです。
これは、宣言したからにはやらないとという自分にプレッシャーをかける効果はもちろん、家族があなたが勉強に集中できるように気を遣ってくれたり行動してくれたりするはずです。先に宣言してしまえば「勉強しなさい」といわれることはないし、もしサボっていたら「〇〇まで~するんじゃなかったの?」と声掛けしてくれるかもしれませんよ。
テスト勉強は点数をとるための勉強をする
定期テストに関して言えば点数が全てです。
あなたがどれだけテスト勉強を頑張ったか、どれだけ長い時間勉強したか、なんて一切点にはなりません。
別の言い方をすれば、いくらある単元を完璧にしてテストに臨んでも、そこがテストに出なければ得点できないのです。
であるならば、テストで1点でも多くとるために、出る可能性が高いところから優先して勉強すべきなのです。
テストに出る可能性が高いところなんて分かるのかとお思いでしょうが、分かるものがあります。
それは、
『テスト範囲表』 です!
テスト範囲表はテスト期間に入る直前に学校で配布されますが、必ず熟読してください。
テスト範囲表は文字通りテストの範囲を確認するだけのものではありません。
そこにはいろいろな情報が書かれているはずなので、丁寧に読めば、「ここから出題しますよ」なんて読み取れる場合もあります。
そこまで特定はできなくても、どの範囲、どの教材から出題されそうか分かる場合が少なくありません。
特に「〇〇はできるようにしておきましょう。」みたいなコメントがあればほぼ確実に出ますから、最優先に勉強しましょう。
勉強する教材に関していえば、学校の先生が授業で使用したプリントがもしあれば、そこから出題されることが多いので、しっかり押さえておきましょう。
もう一つ、勉強のスタイル(方法)に関して。
例えば野球部で2週間後に試合があるとして、練習メニューが筋トレや素振りなどの基礎練習中心なんてことはありませんよね。より実戦に近い試合形式の練習なんかをしますよね。
合唱部ならコンクールが2週間後に迫っているのに、発声練習やパート練習ばかりしてたら不安ですよね。本番を想定した通し練習が中心になるのではないでしょうか。
勉強も同じです。野球部における試合、合唱部におけるコンクールが定期テスト本番ということになります。
ですからテスト期間にノートまとめや教科書の本文写しのような作業はしてはいけません。
テストにおいて実戦に近い勉強、本番を想定した勉強というのは、”問題を解くこと”です。
そして1点でも多くとることが目的ですので、できなかった問題を1問でも多くできるようにするのです。
自分のテスト勉強スタイルを作っていく
今まで書いてきたテスト勉強への取り組み方を実践すればかなり効率よくテスト勉強ができると思います。
でも最初からそんなにうまくは行きません。
ですからテストが終わり結果が返ってきたら、点数に一喜一憂するだけでなく、今回のテスト勉強についても必ず反省をしてください。
どこが良くてどこがまずかったか、どういった改善点・改良点があるか。それを次のテスト勉強に活かしてください。
このブログの生徒のように、塾や学校の先生に相談するのも良いですね。
そうやって自分のテスト勉強スタイルを作り上げていってください。
それではテスト勉強ガンバってください!!
2021年5月17日