塾長ブログ

令和2年度神奈川県公立高校入試【数学】所見と解説

※こちらは令和2年度(2020年2月実施)の入試解説です。

 令和3年度の所見解説はこちら 令和4年度の所見解説はこちら

 

 

一昨日神奈川県公立高校入試の学力検査が実施されました。

早速ここでは数学の問題について、塾長の所見や解説をしたいと思います。

解説につきましては、回答率が低いと予想される7問に絞ります。

受験した生徒はもちろんですが、来年以降受験する生徒が過去問を解く際に、

参考にしていただければ幸いです。

その際は必ず本番の時間通り50分で解いてみてください。

そのあと改めて時間を取って再度取り組むのは良いことですが。

入試は時間との戦いですので、時間内でどれだけ解答できるかです。

 

さて、様々な所で今回は昨年と比べて易化あるいはやや易化という総評が出ています。

私も問題の難易度としましては、やや易化したと思います。

ただ、いわゆる例年難問と呼ばれる正解率の低い小問の該当問題について、

正解率が少し高くなると予想されるといったところではないでしょうか。

ですから、上位校受験者の点数はいくらか上がりますが、

中堅(偏差値50程度)以下の受験者にとってはあまり変化はないと予想します。

 

とはいっても、結構時間を要する問題が多いように感じましたので、

一つの問題にはまると、時間が足りなくてなんてこともありそうです。

 

では、正解率が低くなると予想した7問を解説していきましょう!

なお、ここでの解説以外の解法もありますので、あくまで塾長が解いたときに用いた方法での解説ととらえてください。

また目安の解答時間を記載していますが、あくまで全問解答を目指す場合として参考にしてください。

 

まず問2の(カ)から

円周角を利用して角度を求める問題。

4択ということもありますが、この後解説する他の6問と比べると正解率は1番高いと予想されます。

問題としても基本的な問題ではあります。

円周角問題で中心がからんだら、中心角を出していくというのは鉄則ですね。

∠BODが54°と出た時に、∠OACと同じ?平行→平行四辺形

と思ってしまった人は引っかかったかもしれませんね。

 解答時間目安は2分

 

次は、問3(ア)の(ii)

またまた円周角の問題。

円周角の問題ってパターンが限られるところがあるので、2問も出題されたのは少し驚きました。

さすがに少しひねった問い方をしていますが、さほど難しい問題ではありません。

というかこれ、円周角の定理の逆だろうということに気づけば、

点Fと点Hじゃないの、しかないよねってなりませんかね。ならない?

他の点は円Oの円周上にあるからね。

できれば解きに行かずに瞬殺で答えて、他に時間を回したい問題です。

 解答目安時間は1分

   ※【解説】の「BC」は「BE」の誤りです。訂正いたします

 

さくっと終えて次は問3(ウ)

平行四辺形で面積がらみの問題。

神奈川県では頻出ではないでしょうか。

ぱっと図を見て、相似使って連比に持ち込んで、底辺の比でいけそうじゃない?

という見立てができれば、必要な長さや相似比を探しに行けばいいよね。

直角とか垂線という設定があるので三平方も使いそうですよね。

 解答目安時間は5分

 

次はまだ問3で(エ)

問3長い(笑)大問で時間配分を考えていた人はここで焦ったのではないでしょうか。

ただ問7が無くなったので、問題数が増えたわけではありませんでした。

そして追い打ちをかけるかのように、何じゃこの問題?

歯車?どういうこと?関数なの?ってね(笑)

歯車の問題は中学受験ではよく見かける問題ですよ。

うちの塾ではロボット教室もやっていますので、よくギア比の話はします。(宣伝)

簡単そうではありますが、(i)を9回転にしたとか、(ii)をy=(1/4)Xにしたりとか、

結構引っかかった人もいたのでは?

 解答目安時間は3分

 

さあ来ましたよ(笑)関数のグラフ、問4の(ウ)

例年に比べたら簡単でした。グラフも分かりやすいですし、どんな方法でもゴリゴリ面積を求めてゆけばよいので、行き詰ったりはしないと思います。

あとはいかに正確に効率よく解けるかですね。

 解答目安時間7分

      三角形の底辺の比から求めた別解↓

 

 

問5(イ)

確率の大問来ちゃいましたか。毎回面倒ですからね。

設定を理解するのと、モレなくダブりなく上げるのに時間とられるなあ。

と思ってやりましたが、意外と単純で拍子抜けでした。

 解答目安時間は5分

 

さあラストは空間図形。問6(ウ)

うわ!出た!これ難問だ。これ正解率一桁じゃないですかね。

最終問題ということもありますし、ここまでで時間が余裕で来ないと厳しい。

普通ならば捨てる問題です。

 (T T) 図が展開図のみで実際の立体がイメージしづらい。

 (T T) 展開図の三角形2つが同じに見える。

 (T T) 展開図を書き換えないとほぼ解けない。

 (T T) 書き換えると正三角形と二等辺三角形直角三角形の位置関係をミスりやすい。

でも奇問ではないので普通に解けます。はい、解説します。

 解答目安時間は8分

 

いやぁーーーーー終わったぁーーーーー(笑)

予定では昨日アップするはずが日付を越えてしましました。

でもここまで詳しい解説をこのタイミングでアップしている所はそうは無いはず。

 

 

2020年2月16日